土地家屋調査士の強みを活かした経営戦略~「確定測量」を効率よく最大化する方法~
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いつもメルマガをご購読いただきまして、ありがとうございます。船井総合研究所の小川原です。
経営者の皆様、年始からのスタートダッシュは切れましたでしょうか?
本日はコロナ禍でも業績を伸ばした土地家屋調査士事務所様の取り組みについて解説いたします。
土地家屋調査士業界の現状を正しく理解する
取り組みを前にまずは現状を正しく理解しておきたいと思います。業界にいらっしゃる先生方には釈迦に説法かと思いますが、土地家屋調査士業界が置かれている状況は厳しくなってきていると言わざるを得ません。具体的には
・少子高齢化による市場縮小
・資格者数の減少
・人手不足による残業時間の慢性化
・測量会社や地盤調査会社の参入(競合の増加)
・受任単価の低単価化
など年々業界が置かれている状況は悪化の一途を辿っています。
そんな中でも業績を伸ばしている土地家屋調査士事務所様がいらっしゃいます。
そのような事務所様が取り組まれているのは「確定測量の最大化と効率化」です。
どのようにして確定測量の効率化と最大化を実現するのか
2020年から続く、新型コロナウィルス感染症の影響で業績が伸びなかった事務所様も多いかと思います。
顧客を増やすために営業活動や、無理な仕事を引き受けられた先生方もいらっしゃるかと思います。
このような状況下ではいろいろな取り組みを一気にしたくなりますが、このような状況下こそ、戦略はシンプルにするべきです。
先ほど述べたように業績のいい事務所様が具体的に取り組まれていることは、
①ちょっとした現場でのワンマン測量の導入
②専属のCADスタッフによる作図分業制の導入
③不動産仲介会社に絞った営業戦略
の三点で、非常にシンプルな戦略です。
それぞれどのような取り組みかというと
①ちょっとした現場でのワンマン測量の導入
ちょっとした現場(点だしや杭入れ)でも2名体制で測量している事務所様も一定数いらっしゃると思います。リスク面や教育面の観点から2名体制を敷かれている事務所様も多いかと思います。一方で、人手不足な業界で限られた人員しかいないにも関わらず、常に2名体制というのは非効率と言えます。
「首都圏で交通量が多いから難しい」や「正確に測量ができない」と賛否両論あるかと思いますが、まずは「ちょっとした現場」に限って導入を検討されてみてはいかがでしょうか。劇的に現場作業の効率化が図れると思います。
②専属のCADスタッフによる作図分業制の導入
建物登記と土地の業務を分業している事務所様は多いと思いますが、ここでの分業制は作図分業を意味します。「現場を見ていない人が書けるわけない」「各地調整はCADスタッフにやらせるべきではない」といったお声もよく聞きます。
おっしゃる通りですが、この分業に関しても「簡単な業務から」進めることをお勧めしています。
例えば、成果用図面の作成や分割案図の作成などです。
測量スタッフや資格者はとにかく現場を多く回したいものです。担当者がやれば30分で終わる作業もちりも積もれば山になります。
この30分を削減する動きこそが、もう1件測量へ、もう1件立会へを実現できる秘訣なのです。
「自分じゃなくてもできる業務をお願いする仕組み」こそ土地家屋調査士事務所には必要になります。
③不動産仲介会社に絞った営業戦略
少子高齢化の日本において新築市場は縮小傾向です。
国土交通省や法務省が発行している着工棟数や登記件数は年々減少の一途を辿っています。そこで注目するべきなのが、不動産の売却や分筆、中古住宅の取引などで発生する確定測量です。今後伸びるであろう相続市場であったり、空き家対策を含めた中古住宅流通の活性化など、新築市場よりも明るい話題が多いのがこの確定測量を伴う業務です。
また、確定測量というのは土地家屋調査士の強みを最大限生かせる業務でもあります。他士業にはない土地家屋調査士だけの強みを最大限生かさない手はありません。
確定測量を最大化し、効率化する!土地家屋調査士がとるべき戦略とは
いかがでしたでしょうか。
既に取り組まれている先生方も多いかもしれませんが、確定測量の最大化と効率化に成功している先生方を講師としてお呼びし、セミナーを開催いたします。
◤【特別ゲスト講師①】株式会社村上事務所 所長 村上紀章氏
福岡県北九州市にある株式会社村上事務所の所長を務める。
不動産仲介会社からの仮測量にワンマン測量を導入し、測量件数の最大化に成功。ワンマン測量の導入だけではなく、分業制の導入やデジタルツールも活用し、業績アップに直結する確定測量の効率化に成功された事務所である。
◤【特別ゲスト講師②】土地家屋調査士法人 代表社員 藏座卓也氏
土地家屋調査士法人ピースの代表を務める。不動産会社からの仮測量にワンマン測量を導入し、測量件数の最大化に成功。営業ツールを用いた新規営業による案件獲得も業界にとしては珍しい取り組みを推進している。土地家屋調査士業務の他に行政書士登録をしており、少人数ながらも安定した事務所運営をしている。
◤セミナー詳細・お申込みはこちら
https://www.funaisoken.co.jp/seminar/094057
皆様のご参加、お待ちしております!
◤参加費
・一般価格 22,000円 / 1名様(税込)
・会員価格 17,600円 / 1名様(税込)
◤開催日時・場所
〈複数開催の場合〉各回、同じ内容です。ご都合のよい日時をお選びください。
・2023/03/04 (土) 13:00~16:30
株式会社船井総合研究所 大阪本社
・2023/03/11 (土) 13:00~16:30
株式会社船井総合研究所 東京本社