士業にいま必要なミッションビジョンと連動させた経営計画とは何か
目次
皆様、こんにちは。
株式会社船井総合研究所の宮戸です。
今回のコラムでは、「士業にいま必要なミッションビジョンと連動させた経営計画とは何か」についてお伝えいたします。
① ミッション・ビジョンと経営計画がない士業は消滅する?
② ミッション・ビジョンと経営計画とは?
③ ミッション・ビジョンの作り方
④ これからの士業で必要な「ミッション・ビジョンと経営計画」
ミッション・ビジョンと経営計画がない士業は消滅する?
士業を中心とした事務所は「ミッション・ビジョン」を考えること自体が一般的ではなく、「経営計画がないまま」目の前の業務を実行しているケースがほとんどです。各業種の中でも大手法人などはミッションビジョンや経営計画を策定している事務所は多いですが、基本的にはない事務所が多いと言えるでしょう。
しかし、これからの時代では特に「人材で困らない事務所」や「業績を伸ばし続ける事務所」には必ずミッションビジョンと経営計画があります。
ない場合はこれからの時代では非常に多方面で苦労することになり、極端に言えば「ミッションビジョンと経営計画」があるだけで持続的な成長を描ける事務所となります。
今回のコラムでは、「士業にいま必要なミッションビジョンと連動させた経営計画とは何か」について解説いたします。
ミッション・ビジョンと経営計画とは?
国税庁の資料によるとミッション・ビジョンと経営計画は下記のように定義されています。
【ミッション・ビジョン】
・将来像や将来の夢とでもいうべきものであり、将来の自社のあるべき姿、ありたい姿
・戦略を策定するための大前提になるもの
・比較的長期の将来(5年後・10 年後)における自社のあるべき姿、ありたい
【経営計画】
・戦略的な発想をベースにして明確な道筋にしたもの
・今後の一定期間における事業を見通し、経営ビジョンを達成するための道筋を明確にしたもの
・経営ビジョンと現状とのギャップを埋める手段
・経営ビジョン実現の手段
・なぜ(Why)、いつまでに(When)、何を(What)、誰が(Who)、どこで(Where)、どのよ
うに(How)、いくらで(How Much)、どのくらい(How Many)といった5W3Hの観点で、具体
的な内容にし、整理したもの
ミッション・ビジョンの作り方
企業のミッション・ビジョンを策定する際は、「ワクワクするミッションやビジョン」でないといけません。
そもそも代表や幹部陣がワクワクしない、モチベーションが上がらないミッションは絶対にNGです。
さらにいうと、ミッションには2つの軸があるとさらに良いものとなります。
①事業軸
事業領域を拡大し、差別化し、業績アップを実現する
②組織軸
優秀なスタッフを採用・定着させ、方向性を示し、組織を結集させる
この2つの軸がミッション・ビジョンに組み込まれることで事務所の成長にも繋がり、さらに代表や幹部がモチベーションが上がるという内容であれば売上がさらに伸びていくことは確実です。
少し整理するとモチベーションが上がり、ワクワクするミッションとは下記3つを組み込むようにすると非常にいいものが出来上がります。
①成長性を示すキーワードが含まれていること
②ミッションに事業領域の拡大のヒントがあること
③社会貢献性が含まれているこ
すでに経営理念を作っている事務所やこれから作ろうとしている事務所の代表や幹部の方々は上記がしっかりと含まれているかをまず確認してみてください。
良いミッション・ビジョンを作る方法とは
良いミッション・ビジョンとは、自分たちが未来をワクワクできるかが非常にポイントです。
・心からワクワクする未来を描く
・現状はさておき、バックキャストの発想で5年後を考える
・異業種でもOK、素敵だと思うベンチマーク先をイメージする
・自分たちの業態を再定義する
反対に悪いミッション・ビジョンとは以下のようなものです。
・言葉だけの実行が落とし込めない計画になっている
・今の状態から積み上げた将来の姿をイメージしている(フォーキャスト思考はNG)
・定量、定性面でどうありたいかをイメージできていない
・代表が決めたもので幹部、従業員が共感できない
※フォーキャスト:過去の積み上げ思考
例:「今年の売上が1億円だから5年後は2億を目指そう」
士業事務所だけではなく、経営者が決めたミッション・ビジョンが「額縁に飾った経営理念」ということも度々散見されます。
幹部や従業員に落とし込んでこそ「スタートライン」ということを忘れてはいけません。
これからの士業で必要な「ミッション・ビジョンと経営計画」
今回のコラムでは、士業が「ミッション・ビジョンと経営計画」が必要な理由と作成に向けての概要をお伝えいたしました。
改めてにはなりますが、ミッション・ビジョンと経営計画を考える際は下記を意識して考えるようにすると良いです。
・MVは、経営者がワクワクできるものであることが最も重要
・MVは、メンバーの遣り甲斐と連動している
・現状から想像できないレベルのビッグビジョンをバックキャストで考える
ぜひ5年後やこれからをを考える際には確実に必要になることがミッション・ビジョンと経営計画です。
整理がつかない、経営理念で迷っているという事があればお気軽にお問い合わせください。