最新のワンマン測量の導入事例 ~仮測量(敷地調査)のパッケージ化~
船井総合研究所相続グループの宮戸秀樹でございます。
今回は土地家屋調査士事務所向けの
ワンマン測量の導入事例について紹介させていただきます。
土地家屋調査士業界のような労働集約型の業界で売上・利益を最大化させるためには、
「受託単価×現場稼働数」を最大化させコスト(固定費・変動費)を
抑えていくことが重要になります。
現場数を増やし、受託数を増やしていけば売上は増えていきますが、
今まで通りツーマンで測量に行っていても、現場稼働数は増やすことができませんし、
低単価化が進む業界でも利益を残していくことに限界が生じます。
実際にワンマン測量を導入した場合、下記の通り1日の現場数と受託金額が変わってきます。
例えば、不動産仲介会社から仮測量の依頼の場合、
・ツーマン×1班の場合/境界確定測量受託率50% (2.5万円/日換算)
現場数:2件 境界確定:50万円 仮測量×人件費×1班-5万円 =20万円
・ワンマン×2班の場合/境界確定測量受託率50% (2.5万円/日換算)
現場数:4件 境界確定:50万円 仮測量×人件費×2班-5万円 =95万円
上記も踏まえて、ワンマン測量の効果に関しては、
何度かお伝えしているので、イメージは湧きやすいかと思います。
一方で、現場担当者は手間が増えるなどの理由で抵抗を覚える方も少なくありません。
そのような意見が上がったときの解決策として、
事務所としての標準品質を定めることが挙げられます。
もう少し細かく言うと「何のための測量なのか」ということを明確にしていくということです。
例えば、仮測量(敷地調査)の依頼があった場合、
実際にどういったものが求められているかというと
主には求積と越境物を知りたいケースをよく耳にします。
そのようなニーズに対して、今までの慣習で基準点を測量したり、隣地の境界杭を測量したり、
ということをされている事務所様も多くないのではないでしょうか。
下記、1つでも当てはまる場合は仮測量(敷地調査)の依頼に対して、
今までのやり方を見直してみてください。
<チェックポイント>
・メーカーのニーズを把握できているか?
・過剰品質になっていないか?
・職人故のこだわりを持っていないか?
実際にヒアリングを行っていくと、メーカーによるニーズの違いが出てきます。
例えば「松竹梅」で分けた時は以下の通りになります。
松:メーカー指定の仕様で品質は落とせない
受託率の高いメーカーに限定
竹:松ほどの品質は高くないが、梅よりは情報量が多い
事務所の標準品質として、新規メーカーに提案
梅:スピードを最重要として、必要最低限の内容のみ
スピードを重視するメーカーに対して、品質のダウンサイジングを行う
最後に明日からできる3つの取り組みをお伝えします。
・取引先の品質見直し会議
ニーズに合っているか、品質と価格は適正か?
・依頼時のヒアリング
何のための測量か?
・受託率の分析
案件につながっている業務何か?
上記、3つは明日からでもすぐに取り組めるものです。
ポイントを押さえながら実践してみていかがでしょうか?
また、細かいポイントについてもっと知りたいなどご要望がございましたら、
お気軽にお問い合わせください。
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