相続面談ロープレの実施方法を解説!面談できるスタッフを計画的に増やすために
いつもコラムをご覧いただきありがとうございます。船井総研の廣瀬です。
本日は、相続の面談スタッフを育成するために重要なロールプレイングについてお送りいたします。
相続業務については、面談でしっかり受任できるスタッフの数が売上をつくる先行指標になります。受任できる人員がいつまでたっても増えない…という状況では、相続部門の売上は頭打ちになってしまいます。
ぜひ、今後の相続分野を強化するヒントとして、お役だていだければと思います。
相続の面談スタッフを育成するためにはロープレは必須
まず、なぜ面談ロープレが重要であるかを整理します。
端的に、面談ロープレの目的は、
・受任できる面談の型に沿って
・再現性の高い形で
・面談要因を計画的に増やす(強化する)
ことです。
ツールや商品知識があったとしても、実際の顧客の反応や質問は様々です。
相続の面談は、この形で絶対に進みます!ということはあり得ません。
ロープレを通じて場数を踏むことで、様々な顧客の対応、切り替えしトークなどを体得することができます。
お客様との面談=本番 ですので、そこで初めてのことを試すということは、お客様にとって失礼ですし、成功確率も下がってしまいます。
このようなロープレのメリットは皆様、よくお分かりかと思います。
どちらかというと「ロープレができるくらい標準適菜面談の流れやポイントが整理できている」状態にしておく、そしてそれを教育制度として定期的に実施する、という発想の方が正しいかもしれません。
相続面談ロープレの進め方
ここからは、相続面談ロープレの進め方について、具体的にお伝えします。
新人Aさんを育成する、という想定で解説します。ロープレの目的は面談ができるようになることですので、そのゴールまで設計します。
当社でサポートする際の進め方は下記のとおりです。
独り立ちまで6カ月を目標として実施してゆきます。
①Aさんの育成スケジュールを決める
②ツールを整備する(チェックシート・顧客想定の作成)
③ロープレ実施・フィードバック・面談同席を繰り返す
④先輩同席の元、ヒアリングパートなどから担当する
⑤先輩同席の元、主担当として面談をする
⑥独り立ち
もちろん、相続の知識レベル、実務レベル、それまでの職歴や社内での業務状況によってスピード感はバラツキが出ます。
相続の実務がわかっている状態から、6ヶ月もあれば十分に面談要員として独り立ちは可能です。
相続の面談ロープレの顧客設定とは?
実際に船井総研がロープレをサポートする際に使用しているツールなどを解説してゆきます。
【ロープレに使用するツール】
・ヒアリングシート
・面談用の冊子やツール
※こちらのコラムで詳細を解説しています
https://sozoku-samurai271.funaisoken.co.jp/uncategorized/post-7481
・ロープレ用の顧客想定
・ロープレチェックシート
ロープレ用の顧客設定については、①~③を設定します。
①受注する(面談者に提案してほしい)商品
②受付時にわかっている情報(反響管理表に入る情報)
③裏側の設定(財産、家族、健康状況、不安なこと、希望など)
ロープレの面談担当者には②のみを事前に伝えます。
過去に船井総研で実施したロープレの顧客想定の一部を紹介します。
①商品=遺産整理+二次相続対策としての遺言+不動産売却
②受付時の情報
・相談者:_(_在住)男性 67歳
・一人暮らしていた母が亡くなった
・預貯金のほかに、実家、畑、山などいくつか不動産がある
・母方の妹家族が、子供(いとこ)の家を畑に立てたいと言っているがどうしたらよいか”
③裏側の設定
【家族】
・亡くなった人:母(92歳)
・相続人:相談者(結婚しており子供なし)、妹(65歳、既婚、子供2名、大阪在住)、弟(63歳、既婚、子供1名、東京在住)
・叔父(母方)、叔母(母方)。叔母の子供(いとこ)が、「自分の子供に家を建ててやりたい」と言っている→畑が欲しい
【財産】
・実家(土地・建物合わせて2000万円くらい)、畑(市内に近いエリア。50坪くらい。ちょっと広め)、山林(1山)、預貯金500万円(銀行:_)、保険500万円(→相談者がもらう予定)、有価証券(父→母に相続した)およそ300万円
【手続きの現状】
・葬儀と49日が終わり、やっと落ちつたところで、まだ進めていない
・妹家族からは、私にいろいろと任せたいと言っている
・定年退職したばかりなので、自分が色々と動くしかないと思っている
【希望】
・父の相続の時に、弟と意見があわず、大変だった。母親に実家とお金を多めに相続したほうがいいといったが、妹や弟からは法定相続分で分けようというようなニュアンスも感じた。
実家は、誰かに貸すか、いとこの子供にリフォームなどして売るか検討してる。自分たち家族は家を建てたので不要。
【知識レベル・質問事項】
・畑を売るには農地転用などが必要なことは知っている
面談ロープレチェックシートとは?
面談ロープレを円滑に進めるためには、面談の良し悪しのチェックや、ロープレに対するフィードバックが必要です。
その際に準備しておくとよいのが「面談ロープレチェックシート」です。
しっかりと受任するために、このようなことに気を付けて面談をする、というチェック項目です。
船井総研で、面談ロープレプラグラムを実施する際に使用しているチェックシートの一部をご紹介します。ぜひ事務所でカスタマイズしてご利用する際の参考になさってください。
【アイスブレイク】
□ 全ておまかせいただける事務所であることを訴求したか
□ 自己紹介・事務所紹介で専門性を訴求したか
□ 緊張をほぐし、話やすい雰囲気をつくれているか
・・・
【ヒアリング】
□ 相続人の亡くなった日時を確認したか
□ 遺言の有無・あった場合の方式を確認したか
□ 相続人の年齢を確認したか
□ 相談者や主に手続きをすすめる相続人の職業を確認したか
□ なぜ財産を詳細にヒアリングするか、伝えているか
□ 財産の種類ごとに一覧にしてヒアリングを行っているか
□ 財産のぬけもれがあった場合のリスクを伝えているか
・・・
【クロージング】
□ 商品の提案書を使って、サービス内容と料金を明確に伝えているか
□ 書類のサンプル(束)を見せて、手間を訴求しているか
□ 金融機関などとの比較による費用相場観のすり合わせをしているか
□ 相続人の方の費用の持ち出しはないことを伝えているか
□ 「高い」といわれてもサービスレベル、専門性で回答できているか
・・・
まとめ
いかがでしたでしょうか。
事務所で相続面談ロープレを実施する際のご参考になりましたでしょうか。
船井総研では、6ヶ月~12カ月のスケジュールで面談スタッフを育成するためのロールプレイング研修などもサポートさせていただいております。
ご興味のある先生は、ぜひ個別無料相談をご利用ください。実際のロープレチェックシートやツールなどをお見せしながら詳しくご説明いたします。